留学

【Four Word English Studio】「使える英語力」を徹底トレーニングで身に付けるセブ島新設校

日本でセブ島留学が一般的に知られるようになってから既に4〜5年が経過しました。

いまでは語学留学の渡航先として、フィリピンは英語の本場英国よりも上位に位置する人気スポットにまで成長した。

そんなセブ島では語学学校の数も大変多く、飽和状態とも言えます。数多くの語学学校の中から自分にあった留学先を選ぶのは選択肢が多すぎて難しいかも知れません。

そんな語学学校乱立状態のセブ島で4月に新たに誕生したのが、Four Word English Studio です。この出来立てホヤホヤの新設校にトリセブスタッフが訪問させて頂いた様子を先日の記事でご紹介しました。

今回は、Four Word English Studio の授業やカリキュラムが他の語学学校とどのように異なるのか、そのオンリーワンな特徴についてインタビューして来ましたので、ご紹介いたします。

プロの視点で作成されたカリキュラム

インタビューに応じる片山さん

先日、ゴールデンウィークの真っ只中で学校が最も忙しい時期に空気を読めずに訪問したトリセブスタッフ一同。そんな状況にも関わらず、快くインタビューに応じてくださったのは、Four Word English Studio の責任者、片山さんです。

片山さんは、日本で長年英語講師として語学教育に携わって来られたこの道のプロ。さらにグループ校の運営にも携わり、トータル5年にわたってセブに在住しているまさにセブ島留学のスペシャリストです。

そんな片山さんのこれまでの英語講師としての知見と、セブ島留学での経験から見出した問題点などを踏まえて、全く新しいコンセプトで英語の実力を伸ばすカリキュラムを展開しているのがこの Four Word English Studio なのです。

学校なのに Teacher はいない?

Four Word English Studio には先生(Teacher)がいません

はて? 語学学校にもかかわらず、先生がいないとはどういう事なのでしょうか。

それは、校名に「スクール (School)」ではなく、「スタジオ (Studio)」という名称を採用している事にヒントがあります。

Four Word English Studio は、一般的な学校で行うような「お勉強」を行う場所ではなく、トレーニングスタジオのように英語を実践的に練習し鍛える「ジム」のような場所です。

そのため、講師たちは知識を教える存在ではなく、生徒が取り組む課題を一緒にサポートし、目標に向かって正しく練習を積めるように指導する「トレーナー (Trainer)」なのです。

優秀なトレーナー陣

同校の英語習得のコンセプトとして、勉強よりも実践的なトレーニングを重視してる点は、元語学学校マネージャであり、日本語講師として語学教育に携わって来た筆者も大いに同意できるポイントです。

多くの学習者が勘違いしている点として、勉強量を増やす事で語学力がアップするという考えがありますが、実際のところ、語学力の向上は勉強量には比例しません。語学習得のポイントは、どれだけ実践したかにかかっています

これはちょうどスポーツに似ています。プロ野球選手は、ルールブックやテクニックの教則本を読めば一流選手になれるわけではありません。徹底的な練習と効果的なトレーニング、そして試合という「本番」を経験してこそ、素晴らしいプレーを披露することができます。

英語のトレーニングも同様で、知識を取り入れるだけでなく、その知識を実際に使う練習とあらゆるシチュエーションで実践することによって上達することができます。

Four Word English Studio のトレーナー陣は、生徒が実力を伸ばすのを助けてくれる心強い存在です。

生徒の取り組む課題を一緒にサポートするトレーナー

具体的なゴールを設定

優秀なトレーナーによる指導を受けていても、ただ漠然と練習を繰り返すだけではモチベーションを保つのが難しく、自分がどれだけ成長しているのかもわかりにくいでしょう。

Four Word English Studio では、最初に目標となるゴールを具体的に設定します。そして現時点での生徒の実力から、事前に設定したゴールに到達するための効果的なトレーニングを実施します。

一般的にセブ島留学の語学学校では、生徒の要望に合わせて授業内容を変更したり、レベルを調整したりすることが多いですが、Four Word English Studio ではゴール達成を重視しており、あくまで生徒はトレーニングのスケジュールに従って授業を進めます。

同様の理由で、授業中の「フリー・カンバセーション」もありません。実際、フリー・カンバセーションで英語の実力が向上することはありません。もし、あなたの留学先でフリー・カンバセーションを多用する講師がいたら、ひょっとしたらそれは講師の準備不足によるものかも知れません。

では、具体的なゴールとはどのようなものなのでしょうか。

TOEIC 700 点レベルが一つの目安ですね

そう語るのは、前述の片山さん。

TOEICで 700 というスコアが取れるレベルであれば、ひとまず英語でのコミュニケーションが取れると言えるでしょう。Four Word English Studio では、全ての生徒がそのレベルに到達できるように目指します。重要なのは、いわゆるテスト対策の勉強ではなく、授業でのトレーニングを通して自然と実力を身に付けるよう構成されていることでしょう。

目指すのはグローバルコミュニケーション

フィリピンではアメリカ英語を指導する語学学校が多い中、Four Word English Studio では、実際にビジネスなどで英語を使用する場面を想定し、「グローバルに使える英語」を身に付けるように指導しています。

そのために、リスニングではイギリス英語やオーストラリア英語など、多様な英語に触れる機会を設けています。

グロービッシュの習得

また、「話す力・書く力」においては、シンプルかつ早くて正しいレスポンスができる能力を培います。そして誰にでも理解できる発音で、スムーズに発話できるようトレーニングを重ねていきます。

こうしたシンプルで正しい表現を使ってコミュニケーションを取れるように、一部でグロービッシュ (Globish) の習得も指導していると言います。

グロービッシュ (Globish) とは:
フランスの元IBM社員、ジャン・ポール・ネリエール氏が国際共通言語として提唱した英語の一種。グローバル化が進む社会で、異なったあらゆる背景を持つ人々が交流する状況の中で、ノン・ネイティブの話者同士が円滑なコミュニケーションを図るためのツールとしてシンプルな表現を用いて話される英語。具体的には1,500程度の単語を駆使して会話が可能としている。日本でも2000年代後半からビジネス雑誌などで取り上げられ、大きな話題となった。

トリセブ解説

セブ島留学でグロービッシュを指導している語学学校はあまり聞いたことがありません。Four Word English Studio では、卒業後に生徒が実社会で英語を使用する場面を具体的に想定しており、より実践的なトレーニングをしていることがよくわかります。

インプットが重要

Four Word English Studio の授業は「インプット重視」です。

それは、自分の中に蓄積された英語の単語や表現などの知識を使用する事でしか、英語で表現することができないからです。つまり、スピーキングもライティングも英語のインプットの上に成り立っていると言えます。

そして、日本人の英語学習者に圧倒的に足りていないのが、この「インプット」という作業です。

多読を取り入れた授業

そのため、授業の中で「多読」を取り入れています。

様々な英語レベルの文章を読めるように、本の種類もあらゆるレベルのものを用意しています。中には児童書も取り揃えていると言います。

多読のポイントとしては、読んだ英語を頭の中で日本語に翻訳せず、瞬時に状況をイメージできるようトレーニングします。そのため、基本的には読書の際に辞書を使うことは禁止されています。

日本では中学校から高校にかけての6年間の英語の授業で接する英単語が約10,000〜15,000単語と言われています。ところが、Four Word Engish Studio では多読によって1週間で10,000単語を読むようにプログラムが組まれています。

1日50単語を習得

さらにインプットを高める内容として、各生徒に1日50単語の習得を課しています。

これは生徒にとっては結構ハードルが高い課題と言えるかもしれません。片山さんもインタビューの際に「生徒さんからは結構大変だという声を聞きます」と認めています。

これはスポーツジムでのトレーニングに似ています。体を鍛えるためには、トレーニング器具などを駆使して体に負荷をかけますが、たとえ辛くても最初に設定した回数をこなさなければ筋力が付かなかったり、脂肪の燃焼が実現しません。それと同様に少し負荷を感じても50単語を覚えることで、最初に設定したゴールに近づくことができます。

授業では、毎日30問の単語テストを実施し、25問以上の正解を合格としています。テスト範囲は1日ごとに区切っているわけではなく、初日から毎日50単語ずつ試験対象範囲が上積みされていき、全体の中からランダムに選ばれた30問が出題されるという方式をとっています。そのため、生徒はそれまでに覚えた全ての範囲を復習する必要があります。

まさに徹底したインプットを目指していると言えるでしょう。

徹底的な反復練習

リスニングの授業では、ただ音声を聞いて理解するだけでなく、シャドーイングをすることで生徒自身が音声データと同じ会話を完璧に再現できるようになるまで練習をします。つまり、リスニングと同時にアウトプットの力も養うトレーニングとなっています。

リスニングの授業で使用するプリントには上の写真のようにいくつかの特徴的なアイコンが表示されています。これは、このトレーニングでの進捗状況をチェックするためのものです。

筆者は今回のインタビューに先立ち、実際に体験授業を受けさせていただいたことがあります。その際の流れは以下のようなものでした。

  1. 音声データの会話を聞き、質問に対する正しい答えをABCから選択する。
  2. ディクテーション:会話を書き取り、文章・スペルをチェック。
  3. 会話文の文法上の疑問を講師が解説。
  4. フレーズのキーポイントをチェック。
  5. 音声に続いて繰り返し発音。
  6. 会話文を読んだ後、文章を見ずに講師を見ながら会話を暗唱。
  7. オーバーラッピング、シャドーイング

このような流れでトレーニングが進み、各項目をクリアしたらチェックを入れて先に進むので、授業を受けている生徒自身も進捗状況がよく把握できる仕組みになっています。

そして、ポイントは、各項目をできるまで徹底的に反復するということです。そしてトレーナーも辛抱強く生徒がクリアできるまでしっかりサポートしてくれるので安心できます。

1日6時間:短時間で集中的にトレーニングする

ここまで紹介した授業の内容を考えると、1日の授業の量がとても多く、丸一日かけてたくさんの内容を習得するような印象を受けます。

しかし、意外にも Four Word English Studio の授業は個人レッスン3コマ、グループレッスン3コマの計6コマの授業で構成されています。(生徒の英語レベルにより6コマの内訳は変わることもある)

これは、詰め込み過ぎの勉強では面白くないという考えに基づいていますが、それと同時に短時間で高い集中力を持ってトレーニングに取り組むための処置とも言えます。

また、授業以外の時間で、その日覚えた英語を実際に使う機会を得られるようにとの配慮もあります。つまり、学校の外に出て買い物や交通機関の利用など、実践的に英語を使う「本番」を経験することで英語力を向上させることができます。

1コマ50分授業を25分ずつに区切る!?

この短時間で集中的にトレーニングをするという点で特徴的なのが、50分授業を25分で一度区切り、休憩を挟んで再び25分の授業を続けるという、まさに他に類を見ない独特の授業形式です。

これは、「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれるメソッドで、短時間で作業を区切ることにより、集中力を持続させてトレーニングを続けることができる画期的なシステムです。

ポモドーロ・テクニックとは:
フランチェスコ・シロリによって考案された業務効率化のテクニック。大きなタスクに取り組む際、作業を短い時間単位で区切って間に休憩を挟むことにより、高い集中力を保ったまま、生産性を高めることができる。

ちなみに「ポモドーロ」とはイタリア語でトマトのこと。シロリ氏が学生時代に愛用していたトマト型のキッチンタイマーに由来しているという。

トリセブ解説

筆者自身も実際に25分区切りの授業を体験させて頂きましたが、授業中かなり負荷のかかるトレーニング(その時はシャドーイングの指導を受けていました)を実施していたにも関わらず、集中力が途切れることなく、あまり疲れを感じないというメリットを実感しました。

「やらない事」を明確化

英語の習得にはいろんな取り組みがありますが、短時間で集中して取り組むには全てを採用することはできません。

Four Word English Studio では、「やらない事」を明確化させてやるべき事に集中して取り組みます。インプットとアウトプットのバランスを考慮して多読やシャドーイング、単語練習などのトレーニングを実施する反面、文法だけの授業、和訳、イディオム、そしてフリートークなどは排除しています。

まさに設定したゴールに到達するために「選択と集中」が出来ていると言えるでしょう。

金曜の午後はアクティビティを用意

同じく短期間で集中して取り組むために、メリハリも重視しています。

かなり高度なトレーニングを毎日続ける中で、金曜日の午後3時からは留学生を対象にしたアクティビティを用意しています。その内容は毎週異なり、みんなで楽しめるゲーム形式のものから、時には少しアカデミックな内容のものまで扱うと言います。

英語教育のプロの本領を発揮する片山さん

今回、トリセブスタッフが訪問した時は、「英語の接尾辞」を解説する講座が開催され、学校責任者の片山さん自ら講義を行なっていました。まさにこの道のプロの本領発揮です。

こうしたアクティビティを見学した感想としては、もちろん留学を楽しいものとするための演出という側面もあるのでしょうが、アクティビティを通して学校側が生徒とコミュニケーションを持ち、各生徒の学習状況が順調か、留学中に困ったことがないかなどを把握する機会にしているようにも感じました。

スタッフがきちんと生徒の学習状況を把握しようと努めており、とても信頼できる学校だと言えます。

トレーナーの研修は毎日実施

これまで紹介してきた授業の構成はかなり高度な内容だと言えるのではないでしょうか。

そうであれば、この授業で指導するトレーナーにとっても非常に難しいハンドリングが強いられるでしょう。

この点で、どのようにクオリティを維持しているのでしょうか。

いや、いい質問ですね!

そう言って、身を乗り出す片山さん。

実は、トレーナーには毎日2時間の研修を実施しています

セブに数ある語学学校の中でも毎日講師に研修を実施する学校はほとんどありません。

トレーナーは毎日行われる研修を通して、日本語の特徴などを把握した上で日本人の発音のクセを理解し、その改善策をしっかり指導できるように教え込むなど、徹底した訓練が行われています。まさに片山さんが「セブ・ナンバー1のクオリティを目指しています」と語ったことを本当に実現しようと努力しています。

そのため、高度な授業内容も関わらず、トレーナーがしっかりと指導してくれることを期待できます。

Four Word English Studio のまとめ

今回は4月に開校したばかりの Four Word English Studio をご紹介しました。

同校では、グローバルな英語を使えるように生徒のゴールを明確にした上で、実際の場面できちんとコミュニケーションが取れるよう実践的なトレーニングを提供している学校です。

その姿は、設定したゴールに確実に到達できるよう、結果にコミットするまさに英語のトレーニングスタジオといったところです。自分の苦手とする分野をトレーニングを通じて解消し、さらに自然と英語でのレスポンスができるまで徹底的にインプットと反復を実施して英語力を向上させましょう。

皆さんも留学で結果を出したいと思っている方は、こちらの Four Word English Studio を選択肢の一つとして考慮してみてはいかがでしょうか。

ちなみに現在、新元号「令和」を記念して、名前に「令」か「和」が入っている方全員に2週間の留学をプレゼントするという太っ腹なキャンペーンを実施している様子。

詳細、お問い合わせはこちらをご参照ください:
Four Word Engish Studio ウェブサイト

Masa_Harayama

セブ島在住フリーランサー。
セブ市内の語学学校マネージャーを経て、現在はセブのトピックを中心に扱うトラベルライター。その他、台湾では音楽イベントの運営に携わり、日本、台湾、フィリピンを中心に活動している。
ビサヤ語習得を目指し効果的な学習方法を模索中。

こちらもご覧あれ:
Blog:【日刊セブ便り】
※(yabe追記)2020年~日本在住。

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